たまたま「生活保護と喫煙」についてネットの意見を調べてみた。
このキーワードで検索するとほとんどの意見が「No」であった。
私も条件付きでこの意見には賛成である。
Noと答えた理由はこうである。
「煙草は嗜好品である。税金で養われている者はこの贅沢品をやめるべきだ」
だが、私はこういう意見には首をかしげる。
ある掲示板では精神障害を持つ人が「私は精神障害者だ。だから働くことが出来ない。それでも煙草を吸ってはいけないのか?」
といっていた。
またこの人は「節約して子供と回転寿司に行った」とも言っている。
この「回転寿司にいける」というところが「本当に精神障害者なのか?」と私は思う。
私も「精神障害者」と言われる者の一人だ。
今は落ち着いてきてそろそろ復職に向けての作業を開始しようと思っているのだが、鬱期の酷かった頃、私は人の多いところに行くことが出来なかった。
生活のための最低限の外出(食料を買ったり、通院をするためのもの)は何とかこなしてきたが、それ以外の外出は出来ないに等しかった。
だから上記の人が「精神障害者」だと言うことが信じられない。
私は精神科に入院したこともある。
軽度の「統合失調症」の人と会話したこともある。
彼らは一見「普通の人」に見えたが、酷かったとき(彼らは隔離された病室に入れられる)の行動は常軌を逸していたという。
確かに心の病は外見上わからなかったり、検査で見極めることが難しいことを私は知っている。
しかし、「旅行に行くことが出来るが鬱病である」というものが「新型鬱病」とされているのには疑問視している。
そういうことはあり得ない。
心の病とは「それによって本人が苦しんでいる」もしくは「それによって周囲の人間を傷つける」ものだと私は理解している。
だから「精神障害者」であれば「回転寿司」などには行けないはずである。
私はこの人が「不正受給者」だとは断言しないが、「働けないほどの精神障害者」だとは思えない。
この人がそうだとはいえないが、最近は「鬱病のふり」をする人が増えていると思う。
そういう人たちがいるから精神疾患を患っている者は健常者に理解されないのだ。
私は「生活保護者は喫煙してはいけない」という以前に「不正受給者をなくすべきだ」と言いたい。
ただ、これのために審査を厳しくするのには反対である。
そうしてしまうと本当に必要な人が救われなくなるからだ。
では、どうすればいいのか?
審査を通った後の管理の面を厳しくするのだ。
生活保護を受けながら自動車を維持している人もいると聞く。
毎回タクシーで通院している者もいるという。
こういう人間達を表に出し、受給をやめさせるのだ。
また、生活保護者の喫煙を許せないのならば、「禁煙治療」を義務化するのだ。
喫煙は薬物中毒であり、治療の対象である。
根性論ではないのだ。
仮に重篤な精神障害者の喫煙者に「禁煙」を強いた場合、どのような行動に出るかわからない。
精神障害者で生活保護を受けている場合、その症状は重篤であるといえると思う(そうでない者はふるいにかけられて落とされるべきだ)。
単純に「生活保護受給者は禁煙を条件にする」と主張する人は、このような場合の責任をとれるのだろうか?
私は「精神障害者を排除しろ」とまでは言わないが、「精神障害者が健常者と同じように生活をしていくことは危険な場合がある」と思う。
健常者は何気なく精神障害者を追い詰め、彼らの生活が破綻して危害を加えることがあった場合、自分たちの責任はとろうとしない。
こういう社会であってはならないのだ。
健常者は自分たちの残酷さを知るべきなのだ。
こういうことを言うときっとバッシングを受けるのだろう。
だが、健常者と精神障害者(精神疾患を患っている者)とをうまく棲み分け、精神疾患者のふりをする者を健常者の枠に入れる社会が必要だと思う。
まぁ、表題と外れた話になってしまったが、「生活保護者の禁煙の義務化」は単純に考えてはいけないと私は思う。