2013年12月19日木曜日

昨日の夕方辺りから雨が降っている。
季節柄冷たい雨だ。
コートを着て手袋をしてても何となく寒い。
しとしとと降る雨はそれでも傘をささなくても良い。
けれどもこういう雨は心にしみてくる。

じわじわと染み込んでくるのは涙も同じだ。
それも心の痛みから沁み出してくる涙は胸にこたえる。
それだけ心の傷が深いということだろう。。

なんでもないのに気づくと涙を流している事があった。。
哀しいという感情さえ感じてはいないのに、である。
それは街中でも唐突にやってくる。
私はそれを気づかれまいと隠したことが何度かある。

泣く、ということは悪いことなのだろうか?
私は子供の頃、泣き虫だった。
だから「泣いてはいけない」と言われて育ってきた。
それなのに母が亡くなった時は泣けなかった。
17歳の頃のことだった。
自分はなんて薄情な人間なのだろうと思ったことを今でも覚えている。

泣くということはどういうことなのだろう?
哀しい時、感動した時、時には嬉しいときにも人は涙を流す。
それが普通だと思う。
けれども、なんでもないときに出る涙は何なのだろう?
涙が出たあとに悲しさが追いついてくる。
けれども自分には 、その悲しささえ分からない。。

それを病気だと言い切ってしまうこともできる。
事実そうなのだろう。
でもそれだけでは割り切れない自分がいる。
きっとそこにも理由があるのだろうと思うからだ。
心の奥底にある理由。
それを知る必要はあるのだろうか?

物事には知らなくてもいいこともある。
知ることで悲しみと向き合い、苦しくなることもあるのだろう。
心がきっと奥底に隠すのは、それと下手に向き合うと壊れてしまいかねないことだからではないだろうか。
ならばその理由を知る必要はない。
ただその現象だけを受け入れればいいのだと思う。。
心の中に降る小雨と受け止めてしまえばいいのではないかと思う。

冷たい雨は今も降っている。
でも私の心の中の雨は降っていない。
それでも決して晴れているわけではない。
どんよりとした曇り空が広がっている。
そんな風景にもいつかは陽が差してくるのだろう。
今はそれを信じて待っていようと思っている。。

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